第7回 新型コロナウイルスについて@ケンタッキー州 Part 1

 2020/3/11にWHOによる新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック宣言がされてから早1か月経ちました。患者数、死者数はどんどん増え、未だに終息する気配がありません。日本でも4/7に緊急事態宣言が出されましたが、それにもかかわらず世の中にはこの事態を他人事ととらえ不必要に出歩いている方がいるようで、そういった方たちの危機感のなさのためにこれからの日本での感染拡大がとても心配です。

 アメリカのトランプ大統領はNational Emergency (国家緊急事態)を3/13に宣言しました。4/15現在、アメリカ全土の感染者数は61万人を超え、死者数もアメリカ内だけでも26000人を超えています。私の住んでいるケンタッキー州の感染者は約2100人、死者数は100人ほどでニューヨーク州と比べると数は少ないですが、それでも決して他人事とは思えません。今回は、私の住んでいる地域の状況とケンタッキー州の対策などについてお伝えします。

 

<私の住んでいる地域の状況>

 COVID-19の感染拡大予防のため、身近なところでは娘のかかりつけ小児科クリニックは3軒運営するうちの2軒を一時的に閉めたり、通っている歯医者は緊急の患者のみしか受け付け無くなったり、知り合いの息子さんの大学では授業がオンライン対応になったりという対策が取られています。近所の色んな科の病院/クリニックが集まっている地区でも、一時的に閉鎖しているところが多くみられます。また、病院などの入り口に【If you are sick or have been in the last 24 hours, please DO NOT ENTER(現在もしくは24時間以内に気分のすぐれない人は入らないでください)】といったようなポスターが張られているのを目にします。先日、自宅の郵便ポストにはここの地域全世帯に配布されたと思われる注意喚起のポスターが入っていました。裏面には、COVID-19に関する州や地域のウェブサイトやホットラインの情報が載っていました。

 私の住んでいる地域では未だにマスクをして出歩いている人はほとんどいませんが、散歩中も人とすれ違わないように各々逆サイドを歩いています。また、アパートの駐車場には平日の日中も車が多くとまっていることから、多くの人が自宅で仕事をしている様子が見てとれます(ここは車社会で多くの人が通勤・通学に車を使用するため、普段はあまり車はとまっていません)。  パンデミック宣言が出た後は、パニック買いがあり日持ちする食料品(パスタ、缶詰など)やトイレットペーパー/キッチンペーパーは売り切れになり、卵・牛乳・肉・小麦粉なども一時品薄になりました。現在も品薄なものはありますが、スーパーは通常通り営業しています。  なお、テレビではCM中に注意喚起のメッセージ(Stay home, Stay six feet apart from other people, Avoid touching your face, Wash Hands, Cover your cough with hands)を流しています。そして、ニュースでは毎日中継で色んな医師や専門家が状況について伝えています。学校が閉鎖になった直後のニュースでは、子供たちがおじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに行かないように訴える医師がいたり、家で働きながら子供の世話をするヒントも放送されていました。数週間前には、ニューヨークの病院内の状況(患者のベッドが廊下にいくつも並べられていたり、病院内に即席の診察スペースが確保されていたり)という生々しい現場の状況も伝えられていました。

 

・第1回 アメリカでの妊婦検診体験
・第2回 アメリカでの妊娠出産記録
・第3回 日本とアメリカのワクチン接種について
・第4回 ラクテーションコンサルタントにお世話になった体験談
・第5回 アメリカの搾乳機について
・第6回 アメリカの赤ちゃん用ミルクについて
・第7回 新型コロナウイルスについて@ケンタッキー州 Part 1
・第8回 新型コロナウイルスについて@ケンタッキー州 Part 2
・第9回 アメリカの産休育休事情
・第10回 第10回 新型コロナウイルス事情について@ケンタッキー州(7月の状況)
・第11回 病院受診について~整形外科(Orthopedics)編~
・トップページへ

・HAPホームへ